「子どもの脳を傷つける親たち」友田明美著を読んでみた

マルトリートメントってなに?

著者らの研究では、強者である大人から、弱者である子どもへの不適切な関わり方のことを「虐待」とはいわずに、マルトリートメントと呼ぶことにしたそうです。

言葉による脅し、威嚇、罵倒、無視、ほおっておくなどの他、子どもの前で繰り広げられる激しい夫婦喧嘩もマルトリートメントとみなされます。

マルトリートメントがまったくない家庭というのは存在しないけれども、その強度や頻度が増したとき、子どもの脳は変形する可能性がある、ということです。

そう考えると、私が子どものころは両親は激しい喧嘩、というか父親から母親への一方的で、執拗な罵倒や尋問が毎日繰り広げられていましたから、やっぱり私の脳は傷つけられていたんだ、と気づくことができました。

私自身が10才~14才のときに両親は不仲でした。

毎日のように、母と父が口論する、というか、父が一方的に母を執拗に追い詰めるというか、まるで裁判官のように問い詰めるというか、そんな毎日でした。

私は2階の子ども部屋で毎日それを聞かされていた。
聞きたくなくて耳をふさいでいても聞こえてきた。

15才のとき、母は家を出て行き、17才のときに両親の離婚は成立しました。

DVを目撃するとか、自分自身が虐待されるとか、ネグレクトされるとかそんなことはなかったけど、ただただ毎日が安心できないことは確かでした。

本を読んでわかったのですが、直接自分自身は被害を被っていなくても、両親の口論を聞いているだけでも脳の中の「舌状回」という箇所が萎縮してしまうそうな・・・。

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以下引用

子ども時代にDVを目撃して育った人は、脳の後頭葉にある「視覚野」の一部で、単語の認知や夢を見ることに関係している「舌状回」という部分の容積が、正常な脳と比べ、平均しておよそ6%小さくなっているという結果が出ました。
その萎縮率を見てみると、身体的なDVを目撃した場合は約3%でしたが、言葉によるDVの場合、20%も小さくなっており、実に6~7倍もの影響を示していたのです。つまり、身体的な暴力を目撃した場合よりも、罵倒や脅しなど、言葉による暴力を見聞きしたときのほうが、脳へのダメージが大きかったということです。

引用終わり

長年、私自身が抱える生きづらさ、人と関わることに対する苦手意識、人と深く関われない(対、夫ですら)等々このことに起因するのではないか、と思えただけでもこの本を読んだ価値がありました。

そしてまた、傷ついた脳はいくつになっても回復できる、とも。早いうちがいいらしいけど。(私の場合はもう遅いか?・・・)

それでもなんとか、かんとか両親の離婚後、いろいろな想いに苦しめながらも生きてきました。
なんとかかんとか結婚もし、子どもにも恵まれました。
(そして今は私自身が夫とうまくいっていないけど・・・子どもには本当に申し訳ないけど)

本の中でもこんな一文があります。
以下引用

マルトリートメントを経験した子どもがみな、社会的不適応に陥ったり、心の病を発症するわけではなく、なかには、発達段階でとりたてて大きな問題や困難を感じることなく成長していく子どももいます。そうした子どもたちは「レジリエンスが高い」ということができます。

引用終わり

自画自賛になってしまうけれども、おそらく私は「レジリエンスが高い」子どもだったのだと思います。

以下引用

高いレジリエンスを発揮する子どもはみな、ある種の「保護因子」をもっているといいます。(中略)子どもが劣悪な出来事をはねのけるために役立つさまざまの「資源」のことだと定義しています。
因子はいくつかの種類に分けられ、まず、「個人的な特性」として、高い知能、自己肯定感、前向き気質など、「家族的な特性」として温かな家庭、連帯感、両親の積極性など、・・・

引用終わり

両親は不仲だったけど、母は家を出て行ってからも父の不在のときに家にきて、ご飯を作ってくれたり、高校時代は毎朝、学校近くで待ち合わせして弁当を届けてくれたりもしていました。

また、父は母が家を出て行ってからも高校2年の終わりまで、いっしょに住み(本当はいやだったけど)、普通の生活をしていました。(離婚成立前に私が父のもとを出て、母と住むようになりました)

だれも私が必死で生きてきたことなんか気にも留めないけど、本当に毎日が必死でした。
祖父母がいれば受け止めてくれる人になってくれるのでしょうけど、母方の祖父母は実母が19歳のときに事故で亡くなっていますから、そんな存在にもなれず・・・。父方の祖母もなくなっていて、祖父とは疎遠でしたから。
まわりの友達にも先生にも、家庭がそんなことになっているなんていえませんでしたから・・・。
やっと回りの人に言えるようになったのは23,4歳の頃になってからでした。

離婚成立後は今度は、母の愛人らしき人?と同居することになり、これまたさらにショックを受けるのですけどね・・・。このことはいまだに誰にも打ち明けられていないです。よくありがちな母の愛人からひどい仕打ちを受ける、みたいなことは一切なかったけど。

私なんかよりもっとひどい10代、20代を過ごした人なんてたくさんいるだろうけど、ここで改めて思い出してみると、自分はひどい時代を必死で生きてきたね、ということ。
だれも認めてくれませんから自分で認めてあげます。
一から十までたとえ話したとしても理解してもらえるとは到底思えませんからね。
いつか、このブログにでも書き残せたらとは思います。

夫さんとうまくいかないのも仕方ないよ・・・ということで。
過去の両親からの仕打ちを言い訳にしてしまっている自分です。
まあ、夫さんにはほとんど10代のころのことなんて話していませんから。

言い訳をしてしまったら、前には進めないけどね。

幸い、わが子には今のところマルトリートメントは行っていませんが、両親が不仲、というか冷戦状態にあるのは子どもたちにとってはよろしくない事態ではあります。
ほぼ会話なし。必要事項しか話さない状態ですので、喧嘩を面前で繰り広げるよりかはマシだとは思いますが。

残念ながら、こちらの本では子どもの時に受けたであろう傷を回復する手段や方法は掲載されてはいません。

今現在傷を受けている子どもたちにに対しての対処方法は掲載されてはいますが。


テレビでも取り上げられた

2017/10/31追記
10月28日土曜日の「世界一受けたい授業」にも取り上げられていましたね。
録画したけど、まだ見ていない。

2017/11/21追記
ようやく録画しておいたものを見ました。
番組の中では子どもの脳を傷つけるマルトリートメントランキングなるものをやっていました。

第5位 過干渉 このような環境で育てられた場合は大人になってから必要以上にビクビク、おどおどした人になってしまう可能性が・・・

第4位 スマホで子育てしてしまうこと 大人になると集団行動のできない人になってしまう可能性が・・・

第3位 お風呂上りにお父さんが裸でウロウロすること 本当に子どもが拒否をしている場合は要注意 視覚野が縮小し、大人になると記憶力や理解力に支障がでる可能性が・・・

第2位 兄弟や周りの友達と比較すること(よくやりがちですけど。) 大人になってから薬物やアルコールなどの依存症になる可能性が・・・

私もいやというほど兄と比較されて育ちましたから、ある意味依存症にになっていますね。薬物やアルコールではないけれど、ポテチや砂糖の入ったお菓子などに長い間依存してきました。でも今は、糖質制限中(2か月目)ですので、それらは断絶中。

第1位 あんたなんか産まなきゃよかった・・・。 体の暴力より言葉の暴力のダメージの方がはるかに大きい。聞きたくないメッセージを長い間聞かされると聴覚に障害が出る可能性が・・・。心因性の難聴になる可能性も。

まさに私の育った環境。自分に向けられた言葉の暴力ではないけれど、両親の夫婦喧嘩を毎日聞かされていたので。
これも思い当たるふしが・・・。
昨年、眼鏡を新調した際、ついでに聴力検査を受けてみたのです。(眼鏡屋さんに聴力検査室があったので)
すると、低音性の難聴が発覚したのであります。
くわしくは過去記事をご覧くださいませ。

低音性難聴の発覚

私は夫さんとの関係からのストレスかと思いこんでいたけど、実は大元の原因はむしろ両親の夫婦喧嘩だったのではないか?と気づくことができました。(いやいや、夫さんとの関係からのストレスをむしろ原因にしたいけど)

番組では、子どもとのやりとりのコツを紹介していました。
ズバリ、子どもの発した言葉をそのまま繰り返すこと。
つまり、子どもの言ったことをそのまま受け止めるということ。

そして、お手伝いをしてくれた時には、ほめるのではなく、助かったよ!と感謝の気持ちを伝えること。

この二つはさっそく我が家でも実践してみようと思います。

NHKクローズアップ現代でも?

2017/12/13追記
本日の新聞予告欄にもおそらく、この内容と思われる予告が・・・。
世界一受けたい授業を見逃した方はお見逃しなく。